三菱マテリアル銅加工事業

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低摩擦性の車載端子用めっき「PICめっき®」の量産を開始

三菱伸銅株式会社(取締役社長:堀 和雅、資本金87億円)は、三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円)と共同で、電気的な接続信頼性を維持しながら端子挿入時の摩擦抵抗を低減した、車載端子用めっき『PICめっき®』(PIC : Precise Interface Control)を開発し、量産態勢を整えてきました。このたび『PICめっき®』を施した銅合金条が車載用端子に採用され、量産を開始しましたのでお知らせいたします。

近年、自動車電装化の進展にともない、電装部品におけるコネクター類は小型化・多極化が進んでいます。一方、コネクター端子の挿入作業が主に手作業であることから、小型化・多極化したコネクター端子では接続作業性が低下してしまうため、低摩擦性のコネクター端子が求められています。
『PICめっき®』は、銅合金層と錫めっき層の界面に生じる銅錫合金の形状を制御することで、微細で柱状の銅錫合金粒子が表面に均一に分散し、その隙間にSnが存在するという特徴的な剣山型の複相組織を最表層に有しています。この複相組織によって、めっき表面の動摩擦係数は、従来比の約70%と大幅に低減しつつ、銅錫合金の隙間に多くの純錫成分を残存させることで電気的な接続信頼性も確保しています。

当社は、高性能固溶強化型銅合金としてCu-Mg合金の『MSPシリーズ』を販売しております。車載端子、バスバーやリレーでお客様より長年にわたって好評をいただいております「MSP®1」、より高い強度と曲げ加工性、低比重を有し、車載用小型端子に採用されている「MSP®5」や、優れた導電性と耐応力緩和特性を必要とする大電流バスバーや高圧端子に最適な「MSP®8」がラインアップされ、これら『MSPシリーズ』に『PICめっき®』を組み合わせることで、端子挿入時の摩擦抵抗を大幅に低減でき、さらなる車載用導電部材の高機能化が可能になります。また、『PICめっき®』は、耐応力緩和特性に優れコストパフォーマンスの高いCu-Zn系合金「MNEX®」をはじめ、各種銅合金や黄銅の摩擦抵抗低減も可能です。

当社は今後も、市場の課題を解決するめっきおよび銅合金を開発し、自動車などのさらなる電装化推進に貢献してまいります。

なお、『PICめっき®』および『MSPシリーズ』としてラインアップされた「MSP®5」、「MSP®8」に関しましては、第4回高機能金属展(開催場所:東京ビックサイト、開催期間:2017年4月5日(水)~2017年4月7日(金))の専門金属セミナー(2017年4月5日(水)、15:00~16:00)において、講演を予定しております。

以上


本件に関するお問い合わせ 総務人事部 兼子 TEL. 03-6629-5850
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