TAMACシリーズは、三菱マテリアルの電子部品向け銅合金シリーズです。半導体用リードフレーム材として優れた特性を有しており、さらにユーザーニーズにこたえながら高付加価値の銅合金に改良しています。
TAMACシリーズはCu-Fe-P系銅合金であって、電子材用途として長年の実績があります。三菱マテリアルでは電子部品の要求特性に対して高強度への対応(リードフレーム、クリップ端子等)高導電への対応(パワー半導体用途、バスバー用途)を合金開発を進め、幅広いバリエーションを用意しております。
TAMAC194は、強度、導電率のバランスに優れ、耐熱性やプレス加工性、曲げ加工性の良さからICリードフレーム、バスバー、民生ばね部品に採用されている三菱マテリアルを代表する銅合金です。
TAMAC194はリードフレーム用途に広く採用され、製造方法に工夫を加え、高強度、伸びを改善させたESH質別を用意しておりICの高集積・高度化にも対応しています。また精密圧延技術により得られた品質は世界トップクラスを誇ります。
ICリードフレーム(LED、車載マイコン)、バスバー材、スマートメーター、ヒューズ端子等。
TAMAC194の化学成分は以下の通りです。
(重量%)
Fe | Zn | P | Cu |
---|---|---|---|
2.3 | 0.12 | 0.03 | 残 |
TAMAC194の物理的性質は以下の通りです。
(重量%)
特性 | 代表値 |
---|---|
比重 (293K) | 8.8 |
熱膨張係数 (×10-6/K:293~573K) |
17.6 |
熱伝導率 (W/(m・K):293K) |
262 |
体積抵抗率 (μΩm:293K) |
0.026 |
導電率 (%IACS:293K) |
66 |
縦弾性係数 (kN/mm2:293K) |
121 |
TAMAC4は、高い導電性・放熱性からパワー系半導体用リードフレームに広く使用されるほか、バスバー材、リレー用固定片など大電流用途の汎用銅合金として高い信頼を得ています。
TAMAC4は、導電率が90%IACSと純銅並みにあるので高電流、高電圧用途に採用が多く、電気部品全般、パワー半導体、バスバー等で実績のある銅合金です。
パワーICリードフレーム、バスバー材、リレー用固定片
TAMAC4の化学成分は以下の通りです。
(重量%)
Fe | P | Cu |
---|---|---|
0.1 | 0.03 | 残 |
TAMAC4の物理的性質は以下の通りです。
特性 | 代表値 |
---|---|
比重 (293K) | 8.8 |
熱膨張係数 (×10-6/K:293~573K) |
17.6 |
熱伝導率 (W/(m・K):293K) |
347 |
体積抵抗率 (μΩm:293K) |
0.0192 |
導電率 (%IACS:293K) |
90 |
縦弾性係数(kN/mm2:293K) | 118 |
TAMAC4の機械的性質は以下の通りです。
質別(暫定) | ||||
---|---|---|---|---|
1/4H | 1/2H | H | EH | |
引張強さ (N/mm2) |
275~355 | 295~375 | 335~410 | 375以上 |
伸び (%) |
20以上 | 10以上 | 5以上 | - |
ビッカース硬さ※ (HV) |
90~115 | 100~125 | 110~135 | 115以上 |
TAMAC4の曲げ加工性は以下の通りです。
質別 | サンプリング方向 (圧延方向に) |
曲げ内側半径(mm)R | 評価 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0.0 | 0.125 | 0.2 | 0.25 | 0.4 | 0.6 | R/t | ||
1/2H (板厚: 0.40mm) |
0°:(Good Way) | △ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | 0.0 |
90°:(Bad Way) | △ | △ | △ | △ | ○ | ○ | 0.0 | |
H (板厚: 0.25mm) |
0°:(Good Way) | ▲ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | 0.5 |
90°:(Bad Way) | ▲ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | 0.5 |
圧延第二グループ TEL:03-5252-5202
圧延第四グループ TEL:072-233-9240