PICめっきは、従来のリフロー錫めっき(従来めっき)に比べ、低い動摩擦係数と優れた電気的信頼性を有することから、次世代の車載端子用高性能めっきとして幅広い展開が期待されます。
PICめっきは、銅合金と錫めっき層の界面に生じる銅錫化合物の形状を精密に制御し、柱状にすることで表面に均一微細に露出させ、その隙間に純錫が存在する特徴的な複相組織を有しています。
従来めっきおよびPICめっきの断面イメージ図
白い部分がCu-Sn化合物
従来めっきおよびPICめっきの表面図
(Cu-Sn化合物の表面露出状態)
各種銅合金や黄銅にPICめっきを組み合わせることで、端子挿入時の摩擦抵抗を大幅に低減でき、車載端子の更なる高機能化が可能になります。
従来めっきと比較して最大30%程度低減し、特に接圧の低い小型端子で、より低減効果を発揮します。
従来めっきおよびPICめっきの動摩擦係数
高温保持後でも初期の接触抵抗を保持するため、高温に曝される環境においても高い電気的信頼性を維持します。
120℃における高温保持後の接触抵抗
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