MOFC-HR(Heat Resistance)は世界最高水準の強度と耐熱性を有する無酸素銅で、過酷な環境条件で大電流、高放熱が求められるEVや次世代エネルギーなどの電気機器の部材に最適です。
また導電率が低い銅合金の置き換えも可能です。
従来の無酸素銅(C1020)と同等の導電率・熱伝導率を有しながら、従来の無酸素銅より大幅に高い強度と優れた耐熱性・耐応力緩和特性を有しております。
そのため、大電流・高放熱が求められる電子機器に最適な材料です。
自動車用高圧端子、バスバーモジュール、充電コネクタ、リレーソケット、電池タブリード、パワーモジュールリードフレーム、パワーモジュールヒートシンク
MOFC-HRの化学成分は以下の通りです。
(重量%)
Cu |
---|
99.96%以上 |
MOFC-HRの物理的性質は以下の通りです。
特性 | 代表値 |
---|---|
比重 | 8.94 |
熱膨張係数 ×10-6/K(20~300℃) |
17.7 |
熱伝導率 W/(m・K)(20℃) |
391 |
体積抵抗率μΩm | 0.017 |
導電率(%IACS) | 101 |
縦弾性係数(kN/mm2) | 119 |
MOFC-HRの機械的性質は以下の通りです。
質別 | 実績例 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1/2H | H | EH | SH | 1/2H 3.00mm厚 |
H 1.00mm厚 |
EH 1.2mm厚 |
SH 0.2mm厚 |
|
引張強さ (N/mm2) |
245~315 | 275~345 | 315~415 | 355~455 | 246 | 302 | 356 | 403 |
0.2耐力 (N/mm2) |
- | - | - | - | 226 | 300 | 351 | 389 |
伸び (%) |
8以上 | - | - | - | 38 | 13 | 4 | 4 |
ビッカース硬さ※ (HV) |
(60~100) | (85~125) | (95~135) | (105~145) | 81 | 102 | 113 | 123 |
MOFC-HRの耐熱性を右に示します。
MOFC-HRは熱のかかる製造工程や場所にも使用可能。
MOFC-HRの耐応力緩和特性(残留応力率)を右に示します。
MOFC-HRは無酸素銅の最も高い導電率と優れた耐応力緩和特性を兼備しているため、高圧端子やばね性が必要な部材に適しています。
MOFC-HRの曲げ加工性は以下の表の通りです。
曲げ加工性が良好であることから、高圧端子やバスバーに適しています。
試料:10mm幅 試験方法:90°W曲げ試験 荷重:9.8kN <適用規格:JCBA T307>
質別 | サンプリング方向 (圧延方向に) |
曲げ内側半径(mm)R | R/t | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0.0 | 0.1 | 0.2 | 0.25 | 0.4 | 0.6 | 1.0 | 1.6 | 2.0 | 3.0 | |||
1/2H 3.0mm厚 |
0°:Good Way | △ | △ | △ | △ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | 0.0 |
90°:Bad Way | △ | △ | △ | △ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | 0.0 | |
H 1.0mm厚 |
0°:Good Way | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 0.0 |
90°:Bad Way | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 0.0 |
圧延第一グループ TEL:03-5252-4956